食べることは生きること
単に時期的に食欲が低下して、また自然に回復してきただけではないのか、という見方ももちろんできる。
そうかもしれない。
しかし、私はそうは思いたくないのです。
それは、現場の私たちの苦労を無意味なものにしたくないという負け惜しみのような気持ちと、もう1つ、現場の"カン"のようなものです。
どこかで私は、Hさんのことがスッとわかったような瞬間があって、そういう説明で、Hさんのこの間の言葉や表情の1つひとっが納得して、理解されるように思われたのだ。
私たちも含めて、人がモノを食べるということの前提には、自分が生きていること、生きていくことへの肯定感とでもいうべきものがなくてはならない、というのが、私がHさんから気づかされたことです。
ふだん私たちは、そんなことは当然の前提として気づきもしないのだが、私たちの食欲を支える基本は、脳の中の「摂取中枢」云々にあるのではなくて、生きていること、"生きていくことへの肯定感"でしょう。